日野春駅の片隅にある給水塔
出張で中央本線に乗って山梨方面へ行くとき、日野春駅にある「土筆みたいな塔」が気になっていた。
ちょうどこの日は暇を持て余し、のんびり電車に揺られたい気分だったので日野春駅へ「土筆みたいな塔」を確認しにきた。特急あずさに乗らなかったから3時間もかかり、ちょっとノンビリすぎたけどそんな気分にピッタリの駅だった(笑)
あの塔は、上り線ホームの端にニョキッと立っている
ホームには、ちゃんと説明の案内板が張られており蒸気機関車の給水塔であるとの事
日野春駅は、蒸気機関車が韮崎から七里岩の急こう配を上ってきて、さらに長坂方面へ上っていくのに重要な給水ポイント。案内板によると、武田勝頼が八ヶ岳の水を韮崎で利用するためにこの日野春まで水路を造っており、その用水を給水用に利用できたとある。さすが山梨県はどこへ行っても武田だなぁ
明治37年から昭和39年まで使われていた蒸気機関車用の給水塔。直径2m、高さ15mで下部はレンガ造、上部は貯水量約26m3のコンクリート造
全体的には土筆、そして開口部には石で庇を付けていたり、レンガで口径を徐々に広げたり、レンガ積みからコンクリートへの移行部の目地部には石材を挟んだりと、じっくり見るとなかなかデザインも凝っている
花粉症と(鼻水隠しの)マスク不足に挫けて、おとなしく家で資料整理をしていたらこの給水塔の写真が出てきた。これを見に行ったのは去年ですが、なかなか珍しい鉄道遺構でした