天竜川の鹿島橋、カンチレバートラスは格好良かった
浜松で仕事があり、現場を地図で確認していると、新東名高速の浜松浜北ICの近くに鹿島橋がある事に気が付いた
仕事からの帰り道、ちょっと遠回りになるけど「これは是非、見ておかねばナラナイ」と急いで現場の仕事を終わらせて、急いで「寄り道現場」へ向かう事にした
寄り道現場に到着してみると・・・おぉぉカンチレバートラスの形だ!
通常のトラス橋も良いけれど、いかにもって感じの大きな橋脚部分のトラスがすごく良い、この形式としてシンプルで無駄がなく、とてもカッコイイ
土木学会の選奨土木遺産の解説では「現存する戦前の最大スパンの上曲弦カンチレバートラス」の橋梁とある
カンチレバーとは、橋脚を支点にして中央部へ張り出し両岸から中央で繋げる工法のこと。中央は固定されていない(ヒンジ構造)片持ち梁式なので橋脚のところに応力が集中し、写真ように橋脚部のトラス(三角形構造)が大きく膨らんでいる
この鹿島橋は、全長216.6m、幅員6.0m、車道が二車線で歩道はない(下流側に併設されている)ので、とてもコンパクトな感じ
学会の資料などに戦前最大スパンとあるけど、カンチレバーのスパンがイマイチはっきりしない、まあカッコイイからいいけど
左岸側から歩いて行くことに
橋台部分の上部、胸壁から翼壁のところも石造りで味がある
橋門構には今どきな看板(笑)
東京の隅田川等でよく見るトラス橋のように「鹿島橋」って扁額があるともっとカッコイイんだけど、安全第一で
左側の黄色く塗装されているのが昭和43年に増設された人道橋、これがまた面白い
下流側から人道橋を見ると、ちょっとビックリって言うか笑ってしまった
鹿島橋の横にへばり付くように架けられている橋が(横浜ベイブリッジと同じ形式の)「斜張橋」だった
形は吊り橋に似ているけど、これはメインのケーブルだけで桁を吊っているから斜張橋。メインのケーブルから垂直に垂らした細いケーブルで吊っていると吊り橋に区分される
歩いていて気が付いたけど、鹿島橋はカンチレバーで橋脚部のトラスが膨らむから、そのトラスの高さ合わせて人道橋の主塔を立てたんだ
景観に配慮・・・なのだろうか?
これだけ綺麗に維持管理されていると、こういう古い鋼材の補強方法もいいもんだなって感じる
あの中央のライトは点灯するかな?
塗装もよく管理されていて錆びも無く綺麗、接合部辺りも良い感じ
しかし人道橋しか歩けないから、こんな写真ばっかりだw
そしてどうしても、この斜張橋のケーブルが主張してくる(笑)
右岸側に到着。ここは結構交通用が多く正面から撮ることが出来ない
下流には天浜線(天竜浜名湖鉄道)の天竜川鉄橋が見え、西鹿島駅から二俣本町駅へ向かうラッピング列車が走って行った
ちなみに、これがカンチレバーじゃないトラス橋
1時間に1本程度しか走っていないはずだからチョット得した気分
天浜線は色々なラッピング列車の企画があり、写真に撮ってからアップで確認してみるとヤマハ発動機の電動自転車ラッピング、PAS号だった
天竜浜名湖鉄道のホームページ(https://www.tenhama.co.jp/)で見た「うなぴっぴごー」がちょっと気になっていたんだけど、走る時間を調べおけばよかったかなぁ(笑)
とまあ、なかなか楽しい「寄り道」だった
今度来たときは、上流の右岸側に見えた「あれ」を確認しに行こうと、密かに仕事の予定を調整している(笑)