潮騒橋、見上げると空を泳ぐクジラのようだった(なんてねw)
潮騒橋、静岡県掛川市菊川に架かる人道橋、世界でも珍しく日本最大の「4径間連続上路式PC吊床版橋」を一度見てみたかった
この日は朝の5時前に車で出発して浜松への出張。現場の仕事が思ったより早く終わったので、帰りにチョット寄り道する事にして潮騒橋へ
東名高速の掛川ICで降りて海岸方面へ約30分程、菊川の右岸側にある大東総合運動公園付近の堤防沿いに車を停めると、その潮騒橋が見えてくる
上路式吊床版橋、吊り橋部分がたわむので上に水平の床版を乗っけた形式の橋
初めて見たけど何かスゲェ(笑)
規模は小さいし、どちらかって言うと形もシンプル、でも色んな物がギュッと詰まっている感がヒシヒシと伝わってくる
遠目に見るだけかと思いきや、ここのロケーションはとても素晴らしい。堤防を降りて海岸まで歩いて行けるので、この「吊床版」を真下からじっくり見上げる事ができる
真下まで歩いてきて潮騒橋の吊床版を見上げると、大きさといい、形といい、継ぎ目の模様といい、色といい、空の青さも相まって、クジラが空を泳いでいるようだった
ピア(橋台)から左右に広がる吊床版の所はエリマキトカゲっぽいけどねw
資料などでは単径間の橋しかなく、実施例も多くは見かけない希少な形式。その数少ない形式を4連続にすることで、さらに世界でも珍しい橋になる
この形式の特徴的なのがあのサグ、あの垂れ下がっている最大幅の事を「サグ」って言うんだけど、あれが大きいからインパクトも大きい
ザックリ説明してみると
「予め力を加えて(PC)強くした床版を吊橋のように架け(吊床版)、垂れ下がった床版に柱を立ててその上に(上路式)歩く床版を乗っけたものを4つ繋げる」これで「4径間連続上路式PC吊床版橋」になる(笑)
アバット(橋台)もしっかりデザインされていてカッコイイ
ちょっと見える穴の開いたところからプレキャストのケーブルを引っ張ったらしい
この橋は人道橋なので、橋面に上がるとこんな感じで普通に人が渡る橋
でも、ちょっと橋の脇を覗いてみると、床版の上に立てられた柱の鉛直材がスグそこに見えて下から見上げるのとはまた違う感じがする
こうやって上から見て、やっと「あ~吊ってるんだ」って理解する感じ(笑)
潮騒橋の中間あたりまできて菊川の上流を見ると菊川橋
橋から降りて、波打ち際へ歩いて行く
海岸沿いには大きな風車発電機がズラーっと並んでいて、クジラとエリマキトカゲに結構な非日常感
このまま寄り道ついでに、御前崎の灯台へ行こうかと波打ち際で考えていた
貝殻を海に投げながら
・・・ここから高速道路で東京の会社まで、環八の渋滞につかまって4時間以上、富士川SAでロゲットカードを貰う時間には間に合いそうにないし、足柄SAか海老名SAに寄ってお土産を買っていかないと家に帰りにくいし、運転代わってくれる奴もいないし(いたら寄り道できないけど)、会社から家まで電車で1時間ほどかかるし、出張で会社を空けると机にメモが一杯置いてあってその処理があるから明日は休めないし、なんか雨降ってきたし
・・・灯台は無理だ
灯台への寄り道を諦めて、海岸から振り返って全体を見る
いや~これはなかなか、でもこの橋は間近でじっくり見る方が好きかな
帰り際、橋の近くで見つけたマンホール蓋も潮騒橋でした
また、殆ど橋のデータを書いてませんでした。でも、この橋は「土木学会田中賞」も受賞しているので、ネットで調べればいっぱいヒットします。作っている時の写真なんかも見ることができるので、御興味のある方は是非!